ミヤコモリゴキブリ

Symploce miyakoensis Asahina, 1974 

体長・13mm前後 

分布・南西諸島(宮古島) 

環境省レッドカテゴリ・ 情報不足 

全身が薄い黄色。翅は短いが、飛翔筋は退化していないらしく、羽ばたく瞬間を目撃している。好洞窟性の種とされるが、機能的な複眼を持つため、地下生活に特化している訳ではなく、単に日中の強い日差しを避ける隠れ家として洞窟を使っているに過ぎないと思われる。

原記載以後、発見例は皆無に等しい。2018年現在、私が撮影に成功したものの他に、本種の生きた姿の写真は世の中に存在しない。


本種に関しては、「絶滅危惧の地味な虫たち」(ちくま新書)に既に詳しく書いた。

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。