フタキボシケシゲンゴロウ

Allopachria bimaculata (Satô, 1972)

ゲンゴロウ科

体長・2.5mm前後

分布・南西諸島(トカラ~沖縄本島)

環境省レッドカテゴリ・準絶滅危惧 

頭部は茶色、他は全身黒く、上翅には一対の黄色い紋を背負う。脚と触角は茶色。紋の数を除けば、外見は(生息環境も)本土に生息する近似種キボシケシゲンゴロウとほぼ変わらない。とにかく小さいが、そのメリハリのある色彩により、野外で網に入ったときの存在感は半端ない。

流水性で、南西諸島の河川上流・中流域に生息する。川の岸辺には、陸上植物の根が水中に飛び出して水に洗われているような場所がある。こうした場所を、目の細かい金魚網で丹念に掬うと、そのうち入る。同じ環境で、水生カメムシのエグリタマミズムシも得られることが多い。

生息地では格別珍しいものではないが、一度に多数見つかるものでもない。また、冬季には生息地で探してもほとんど見つからないようである。


※引用文献

後日追加。

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。