クズハキリバチ

Megachile pseudomonticola Hedicke, 1925 

ハキリバチ科 

体長・20mm程度 

分布・本州、九州、屋久島 

環境省レッドカテゴリ・ 情報不足 

頭部は黒色、胸部と腹部の前半部はオレンジの毛で覆われる。日本産のハキリバチとしては、オオハキリバチChalicodoma sculpturalis (Smith, 1853)に次ぐ巨大種。外見もオオハキリに似るが、営巣形態など生態はまったく異なる。

樹幹の腐朽部や電信柱の穴など、既存の坑道に花蜜を蓄える。巣内は複数に仕切られるが、その仕切りとしてクズの葉を切り出して使うことに固執する。

本種に関しては、「絶滅危惧の地味な虫たち」(ちくま新書)に既に詳しく書いた。

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。