オオルリハムシ

 Chrysolina virgata (Motschulsky, 1860) 

ハムシ科

体長・15mm前後 

分布・本州 

環境省レッドカテゴリ・情報不足 

日本産ハムシ類としては、破格の巨大種。地域により色彩の変異が著しく、写真の個体は赤っぽいが、他に青や緑がベースの体色をした個体の出る地域もある。どの色彩になろうとも、基本的に金属光沢を帯びる点は変わらない。

休耕田や湿地などに生息し、水際に生えるシロネなど特定種のシソ科植物に依存している。食草のシロネ自体は日本各地で広範囲に分布するが、この精霊はシロネさえ生えていれば生息している訳ではなく、微妙な環境条件を生息に要求する種のようだ。

生息地での個体数は必ずしも少なくないのが普通だが、生息する範囲がどこも限定的である。あまり飛翔しない習性もあいまって、現在の生息地が開発・水質汚濁などにより悪化しても、余所へ避難できずに絶える可能性が高いと思われる。

また、大型かつ美麗種であり、地域変異の多さもあいまってコレクション性が高い。西日本の小規模な生息地では、虫マニアに採られすぎていなくなった場所があるとの不確かな情報を得ている。


※引用文献

後日追加。

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。