リュウキュウハマコオロギ

Taiwanemobius ryukyuensis Ôshiro et Ichikawa, 1997 

コオロギ科 

体長・10mm内外 

分布・南西諸島 

環境省レッドカテゴリ・情報不足 

薄青みがかった地色の体色で、多くの黒い斑紋が乗る。成虫になっても翅がなく、飛ぶことも鳴くこともできない。触角は非常に長い。国内でこれに外見の似たものはおらず、また生息環境の特殊さもあいまって、他とは見間違えようもない。

石ころ交じりの砂浜で見られたメス。すぐ逃げるので、特に日中の撮影は難しい。

メスの若齢個体。頭が大きくて可愛らしい。


本種に関しては、「絶滅危惧の地味な虫たち」(ちくま新書)に既に詳しく書いた。

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。