アカマダラコガネ(アカマダラハナムグリ)

Poecilophilides rusticola (Burmeister, 1842) 

コガネムシ科 

体長・20mm程度 

分布・北海道、本州、四国、九州 

環境省レッドカテゴリ・情報不足 

全身が赤茶色で、きめ細かな黒い斑紋が散らばる。日本国内で、これに似た体サイズと色彩のコガネムシはおらず、他とは見間違えようもない。

中型のコガネムシで、春から秋にかけて雑木林に姿を現すが、個人的には初夏に見かける事が多いように思う。クヌギ、ニレなどの樹液に飛来し、生息地ではスズメバチやカナブンなどに混ざって食事する姿が見られる。基本的に、どこの生息地でもウジャウジャ見かけるものではない。

比較的最近になり、本種の幼虫が猛禽やカワウなど、樹上に営巣する大型鳥類の巣ないしその営巣木直下に堆積したゴミの山から発生するという、特異な生態を持つことが判明した。そのため、こうした大型鳥類が営巣できる里山環境が残されていることが、この精霊にとって命脈を保つためのカギとなるだろう。


※引用文献

後日追加。

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。