ソトオビエダシャク

 Isturgia arenacearia ([Denis & Schiffermüller], 1775) 

シャクガ科 

開長・20mm前後 

分布・本州、中国大陸、ヨーロッパ 

環境省レッドカテゴリ・ 絶滅危惧ⅠB類 

全体的に黄色みがかった色彩だが、出現期により多少の濃淡の差が出る。前翅の表側には、濃い色の帯が目立つ。

小型のガで、河川敷脇の草地に生息する。草丈が低く、地肌がところどころ露出した環境であること、地面が丸い石ころの堆積になっていることが生息に重要らしい。現在、国内で確実に生息する場所は、中部地方のごく限られたエリアのみ。

本種に関しては、「絶滅危惧の地味な虫たち」(ちくま新書)に既に詳しく書いた。

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。