ヒトツメアオゴミムシ
Chlaenius deliciolus Bates, 1873
体長・12mm前後
分布・本州、四国、九州、対馬
環境省レッドカテゴリ・準絶滅危惧
胸部はオレンジ色で、中央に黒い一本の線が入る個体と入らない個体がいる。上翅の地色は黒く、左右の両脇にオレンジのラインが走る。そして、後方の会合部にはオレンジの紋が一つ現れ、これが「一つ目」の名の縁。よく見ると、この紋はハート型をしておりオシャレである。
小型ながらも美しいアオゴミムシの一種で、東日本を中心に分布するオオサカアオゴミムシに、全体の雰囲気が似ているが、まず見間違えることはなかろう。本種は西日本ほど遭遇頻度が高い。
草原から河川敷、森林まで見られ、湿地に固執するきらいのあるオオサカアオに比べれば、嗜好する生息環境の幅はけっこう広い。アオゴミムシ類の中では、比較的乾いた環境に適応した部類に入ると思われる。アオゴミムシ類の例に漏れず、夜行性。生息環境の幅が広いため、探す的を絞りにくく、慣れないとなかなか狙って見つけがたい虫である。
今のところ、明日にでも日本から姿を消すような絶滅危惧種ではないものの、地域的な絶滅は各地で進んでいると見られる。特に、東日本における生息状況の現状は、確認を要する。森林の消失、河川改修にともなう河畔林の伐採、田畑の宅地化など、様々な要因が本種の生息状況を圧迫するであろう。
※引用文献
後日追加。
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