アカガネオサムシ

Carabus granulatus telluris Linnaeus, 1758 

オサムシ科 

体長・24mm程度 

分布・本州 

環境省レッドカテゴリ・絶滅危惧Ⅱ類 

銅などと名付けられながら、ほぼ全身漆黒の個体が多い。上翅の表面には、特徴的なイボ状の突起が整然と並ぶ。日本産オサムシ類は種数が多いが、これと同所的に生息するもので紛らわしい種はほぼいない。

オサムシとしてはやや小型の種。河川敷脇の湿地など、多湿な環境に限って生息する。ただし、北海道にいる別亜種エゾアカガネオサムシC. g. yezoensis Bates, 1883は、湿地環境にとらわれない多様な環境に出現する。夜行性で、日没後に地表を徘徊して小動物を襲う。特に幼虫は、ミミズを好んで餌とするようである。

越冬態は成虫。土中や倒木内に部屋を作り、そこで行われる。

もともと生息範囲は限定的だった。開発に伴う湿地帯の消失により、見られる場所はさらに狭まりつつある。


※引用文献

後日追加。

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。