ツマキレオオミズスマシ

 Orectochilus agilis Sharp,1884 

ミズスマシ科 

体長・8mm前後 

分布・南西諸島(トカラ列島以南)、台湾、オーストラリア 

環境省レッドカテゴリ・ 準絶滅危惧 

体型は楕円形で平たい。色彩は黒いが、全体的に緑色の金属光沢がかって見える。水田や溜め池に生息し、大抵は10数匹程度の群れを形成して水面を滑走している。常に泳いでいてほとんど動きを止めている時がなく、野外においては間近に観察するのが困難である。

溜め池の減少などで、生息に適した場所が失われつつある。かつて多かった場所でも、姿を消した例が後を経たないという。


※引用文献

中島淳、北野忠 (2015) ツマキレオオミズスマシ。環境省編 レッドデータブック2014 5。ぎょうせい、東京。pp.397.

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。