ホテイウミハネカクシ

Liparocephalus litoralis Kirshenblat, 1938 

ハネカクシ科 

体長・5-6mm 

分布・北海道、南千島 

環境省レッドカテゴリ・ 情報不足 

全体的に青黒く見える。腹部は大きく張り出しており、生息地内でこれと同じサイズ・体型の近似種はいない。

海岸に生息する小型の甲虫で、満潮時には完全に水没するエリアの石下に潜んでいる。干潮時に活動し、手近にいる他の小動物を襲って食う。成虫、幼虫ともに肉食性。

国内では北海道にのみ見られ、生息地での個体数は多いものの、その生息地自体がごく僅かしかない。そして、それらは護岸工事などによって環境が変わりつつある。

本種に関しては、「絶滅危惧の地味な虫たち」(ちくま新書)に既に詳しく書いた。

精霊の庵 - 無名の絶滅危惧昆虫

環境省レッドリストに掲載された、800種余りの絶滅危惧昆虫たち。そのうち過半数を占めるのは、小さくて地味で取るに足らない外見のハエ、ハチ、カメムシ、ガ、ハナクソサイズの甲虫など。図鑑にさえしばしば載らず、一般に存在も知られぬまま滅び行く、小さき者達の集う場所。